【極旨カラスミの季節】新物 ボラ子が入荷しました – あての極み

【極旨カラスミの季節】新物 ボラ子が入荷しました


 

10月に入り秋がより一層深まってくる今日この頃、皆さんは美味しい秋の味覚をもう食べましたか?
イクラや秋鮭、秋刀魚、カツオどれも本当に美味しいですよね。

今日はそんな秋の代表的な魚とは少し異なる珍しい食材について話します。

 

カラスミって何?

カラスミは日本3大珍味の1つで魚の卵を乾燥させた物です。

3大珍味の「珍味」はどういう意味かというと、珍しい・滅多に無いという意味です。例えば、その地域の伝統的な食材や伝統的な作り方で他の地域ではなかなか食べることのできない貴重な食材などが「珍しい」に該当します。
現代では加工技術や保存技術、輸送技術が発達した為、地球の裏側の食材でも1〜2日後には日本に届くので珍しいというのはあまり無いですがひと昔前では、本当に貴重な食材だったそうです。

ちなみに、乾き物や薫製なども珍味と呼ばれるようになったのは比較的最近のことだそうです。また、食文化が変化していく中で自然と淘汰され珍しくなっていった食材なども珍味と呼ばれています。

 

カラスミは何から作られるの?

そんなカラスミは何から作られるのでしょうか。
日本3大珍味とされている「肥前国のカラスミ」は上の写真のボラの卵巣から作られます。

ボラの卵巣はボラ子と呼ばれることが多いのですが、このボラ子を塩漬けし、塩を抜いた後、乾燥させた物です。

カラスミの作り方

あての極みのベテラン目利き人も毎年約1ヶ月という長い時間をかけて
豊洲市場で仕入れた新鮮なボラの卵巣(ボラ子)をカラスミへと変身させます。


大まかな工程としては、
血抜き→②塩漬け→③塩出し→④酒漬け→⑤乾燥

といった5ステップで自家製カラスミを作ります。

血抜き

というのはカラスミは卵なので小さい血管がたくさん纏わりついています。お弁当やおにぎりでタラコを食べたことのある方、はイメージがつくかもしれませんが薄皮の周りに細い線が沢山ついているのをお分かりでしょうか。
血抜きというのは、この小さい血管に細い針を刺して血管に穴を空けその穴から血を押し出して血管を綺麗にする作業です。
ボラ子の表面の薄皮は気を抜くとすぐに破けてしまうような物なので破かないように繊細な作業が求められるだけでなく仕上がりを良くするために血をしっかり抜くという丁寧な仕事も求められるため非常に根気のいる作業なのです。
物凄く細かくて地味で大変な作業ですが、嫌な臭いが付着してしまうため時間をかけてもしっかりやって頂くことがポイントです。

塩漬け

最初の工程で丁寧に血抜きをしたカラスミを今度は塩に漬けていきます。
カラスミが入る容器を準備して、容器の底に塩を敷きます。
底面に塩を敷き詰めたらカラスミを乗せます。容器に移す時もゆっくり丁寧に行って頂かないと薄皮が破れてしまうため注意が必要です。
カラスミを容器に移したら上からも塩を被せます。
塩漬けの役割としては、カラスミの中の余分な水分を出していくことが目的です。塩に漬けると想像以上にしっかり水分が出てくるので、1週間程こまめに水分を捨てることを忘れずに行って下さい。
脱水の程度によって仕上がり後の硬さに直接影響するのでしっとりとした仕上がりにしたいかカラッとした仕上がりにしたいかをイメージして作って頂のが良いと思います。
もし、お知り合いの方にカラスミを作ったことのある方がいらっしゃったら脱水はどの程度でストップしたか質問してみて下さい。


酒漬け

塩漬けで脱水の工程が終わったら、次は酒に漬け込みます。
余分な水分を抜き身が閉まった状態のボラ子をお酒に漬け込むのですが日本酒だけでも良いですし日本酒と焼酎のブレンドなどお好きなお酒を使って下さい。
分量としては、カラスミが丁度埋まるくらいの分量のお酒に漬けて下さい。

お酒には3日〜7日程度漬け込んでください。
何日くらい漬け込むかはお好みです。
脱水の工程も酒に漬け込む工程も”お好み”と言っておりますが、各ご家庭で玉子焼きの味が異なるのと同様にカラスミも作る人によって全く異なります。
お酒から取り出すタイミングとしては、表面に程よい弾力を感じられるころがオススメです。
塩が抜けていき酒の水分が入り込むので弾力が出てきます。


乾燥

最終工程は乾燥です。
天日干しでゆっくりカラスミを乾かしていってください。
乾燥が進むにつれて白い粉が表面に出てくるので、気付き次第こまめに拭き上げていくのがポイントです。
次第にオレンジ色の濃さが強くなっていくので色味で乾燥の度合いを確かめながら乾燥をストップしてください。

色が濃くなればなるほど乾燥していることになります。
あての極みのカラスミは水分を多めに残したしっとりとした仕上がで僕は好きです。例えるとすると、「生キャラメル」や「生チョコ」のようなイメージで広く流通しているキャラメルやチョコのように硬い仕上がりでは無い点から「生カラスミ」と呼んでいます。

 終わりに

日本では、3大珍味として重宝されているカラスミですが実は日本の特産品というわけでもなく、台湾やイタリアでもボラでは無い他の魚の卵巣を使ってカラスミが作られています。
作成が複雑で約1ヶ月もかかる食材が全く別の地域でも作られていて食文化として根付いていることに面白味を感じました。

イタリアでは、ボッタルガと呼ばれ日本にあるイタリアン料理屋でも「ボッタルガのパスタ」や「ボッタルガのサラダ」などが人気商品です。

様々な食材との相性が良いカラスミを自分好みで作る楽しみを皆さんにも感じて頂けたら嬉しく思います。

 

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